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2010年5月

2010年5月28日 (金)

パイプ粘菌

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変形菌(粘菌)の季節は五月から始まる…それを実感できるくらい今月は変形菌を見つけました。

こちらはエダナシツノホコリです。正確に言うと原生粘菌類に分類されるそうで、変形菌に近縁な種とされています。

管のようなものが集まって房になっています。個人的に“パイプ粘菌”の愛称で呼んでいるかわいい奴です。


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こちらはエダナシツノホコリとはまったく別の場所で撮ったものです。これから子実体を造るところのようです。この状態ではなんという名前の変形菌なのかは判断できません(素人なので)。


●エダナシツノホコリ/Ceratiomyxa fruticulosa var.descendens
ツノホコリ科ツノホコリ属
(この変形菌はツノホコリの変種の扱いになっています)


撮影:上2010.5.14、下2010.5.13/石岡市

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2010年5月27日 (木)

ムラサキいろいろ

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5月13日のブログでムラサキホコリを報告しました(上の写真は当日のブログに掲載したもの)。しかし、本当にムラサキホコリなのかどうか気になって、後日再び現場に行ってきました。


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長さを測ってみると10ミリ強です。柄の部分は約三分の一の長さ。改めて図鑑に目を通すと、サラノセムラサキホコリの可能性もありそうです。さらに写真集に目を通しました。

ムラサキホコリの仲間には、ムラサキホコリをはじめサビムラサキホコリ、サラノセムラサキホコリ、クサムラサキホコリ、オオムラサキホコリ、コムラサキホコリ、タデコムラサキホコリ、チャコムラサキホコリ(写真集に掲載)、クロムラサキホコリ(写真集)、ヤミダレホコリ(写真集)など、多数の種類があります。外見上近いのはムラサキホコリとサラノセムラサキホコリですが、素人ではどうにも判断がつきません。

この変形菌については、ムラサキホコリの仲間とした方が妥当のようです。この仲間は雑木林などで頻繁に見る種ですが、判別は意外に難しいことを実感しました。


撮影:上2枚2010.5.13、下2010.5.14/石岡市

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2010年5月26日 (水)

変身失敗?

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これはどう見ても変形菌(粘菌)でしょう。今まさに変形体から子実体に変身しようとしているところでした。この状態では何と言う変形菌なのか、素人には予想も判別もできません。

どうしても子実体が見たかったので、翌日再び訪れました。すると…


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形は変わっていたものの、なんだか不完全な感じです。ふ〜む、変身に失敗したのでしょうか?

様子から察すると、フンホコリ、ハシラホコリ、アカハシラホコリなどが似ています。これらが属するアミホコリ科(フンホコリ属)、あるいはハシラホコリ科(ハシラホコリ属)の変形菌かもしれません。

蝶や蛾などには羽化不全という変態失敗があるようですが、変形菌にもそれと同じような失敗があるみたいですね〜。完全な子実体を見たかったです。


撮影:上2010.5.13、下2010.5.14/石岡市

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2010年5月25日 (火)

かあさん、あの白いお皿どうなったんでしょうね?

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5月14日のブログで報告した白いお皿を造る変形菌(粘菌)です。この後、この子実体がどうなったのか気になり、数日後に再び見に行きました。すると…


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乾いて茶色くなっていました。

変形菌の図鑑に目を通しましたが、似たようなものがなくて名前はわからないままです。モジホコリの仲間だとは思うのですが…


撮影:2010.5.14/石岡市

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2010年5月24日 (月)

飛べ、マツオウジ

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切り株からきのこがニョキッ。

たぶんマツオウジの幼菌だと思います。


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大きくなればこのような円盤になります。これは直径10センチ強でした。これくらいになるとフリスビーのように飛ばせそうです(きのこを玩具にする人はいませんが)。


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傘の裏はこのように、ひだにギザギザがあります。この鋸歯状のひだがマツオウジの特徴です。加えて、柄は非常に強靭です。柄の途中から引きちぎろうと試しても、ちょっとやそっとじゃちぎれません。まず無理です。木から剥がすのもひと苦労。かなり強力にくっついています。菌糸の繊維が丈夫なようです。


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生えていたのはこの切り株。スギの根っこをひっくり返したものです。これを見てきのこのたくましさを感じてしまうのは私だけではないと思います。(こんなものまで分解してくれるのネ、えらい!)


●マツオウジ/Neolentinus suffrutescens

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月21日 (金)

モリノカレバタケ姉妹

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竹薮で見つけたきのこです。鮮やかな黄色なのですごく目立ちます。かわいいパンケーキがずらりと並んでいるようです。


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モリノカレバタケだろうと思ったのですが、その仲間の一種らしいです。断定はできませんが、コガネカレバタケかもしれません。


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ひだも柄も黄色です。ん、柄はちょっとオレンジがかっていますかね。

コガネカレバタケって竹薮に大量に出るものなのでしょうか? ちょっと気になります。


撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月20日 (木)

フミヅキタケ改めサケツバタケ

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先日、フミヅキタケとして報告したきのこはサケツバタケでした。このきのこの名前は、星形に裂けるつばを持つことから命名されたようです。

サケツバタケは路傍や河川敷の草むら、田畑などに発生すると図鑑にあります。ごく普通にありふれたきのこのようです。ネットで検索すると、ウッドチップをまいた場所で採集したという記事を複数見かけました。


●サケツバタケ/Stropharia rugosoannulata
モエギタケ科モエギタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月19日 (水)

チョレイってなんだろう?

以前からへんな名前だなぁと思っていたのがタマチョレイタケです。タマは予想がつきますが、チョレイってなによ、チョレイって?

猪の糞。それがチョレイの意味だそうです。確かに猪って「ちょ」と読みます。タマチョレイタケのなかには地中の菌核から発生するものがあります。ひょっとすると、菌核を猪の糞に見立てたのかもしれません(この部分は勝手な想像です)。

なんでも、タマチョレイタケには北方系と南方系の二系統あるそうです。北方系はブナ林などに生えるとのこと。茨城県南で見られるのはもうひとつの南方系タマチョレイタケ。そんなことをきのこ調査のときに教えてもらいました。


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で、噂のタマチョレイタケらしいきのこです。


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指でつまむほどの小さなきのこ。傘の裏も撮ってみました。


●タマチョレイタケ/Polyporus tuberaster
サルノコシカケ科タマチョレイタケ属/白色腐朽菌

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月18日 (火)

アリの松明

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ぽっ、と灯った炎のようにかわいいきのこです。柄は長いのですが、傘はとても小さいです。マッチ棒の先くらいしかありません。いや、綿棒くらいでしょうか。


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明るいところに持ってきました。傘は橙色というかオレンジというか、柄は半透明のオレンジです。


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断定はできませんが、ベニカノアシタケではないかと思われます。それにしても、じつに愛らしいきのこです。


撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月16日 (日)

竹薮の殺虫事件

竹の子のシーズンは終わってしまいましたね。たくさんの人が足を踏み入れてお目当てのものを掘り起こしていった様子が伺える竹薮。そこに出ていたのが…


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これです。よくぞ踏まれずに残っていたものです。


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無造作にガッツリと掘り起こしてみました。


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こ、これは冬虫夏草! オオセミタケではありませんか。(そんな驚くほどのものではないかもしれません)


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発生源と言うか宿主は何ゼミでしょう?

進研ゼミ…あ、冗談です。アブラゼミでしょうか?

●オオセミタケ/Cordyceps heteropoda
バッカクキン科

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月15日 (土)

初めて見たフミヅキタケ

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柄が太くてしっかりしたきのこです。雑木林に一本だけポツンと生えていました。

これは、きのこ調査で見つけたもの。フミヅキタケと言うらしいです。初めて見ました。(サケツバタケのようです)


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柄にはつばがついています。ひだは灰色と言うか、黒っぽい色をしています。食べられるきのこのようです。


●フミヅキタケ/Agrocybe praecox
オキナタケ科フミヅキタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

*5月20日追記
このきのこはフミヅキタケではなくサケツバタケと判断しました。5月20日の記事で修正報告をしました。

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2010年5月14日 (金)

円盤襲来

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かわいいお皿がいっぱい並んでいます。シールを集めてもらえる白いお皿でしょうか? (そんなわけないだろ!)

え〜、こちらは変形菌(粘菌)の子実体です。


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お皿の縁にはギザギザが見えます。一部に変形菌の状態のものが残っているので、子実体は未熟な状態のようです。このあと成熟すると色や姿が多少変わるのかもしれません。

たぶん、モジホコリ科の仲間だと思いますが、種名まではわかりません。

(突然始まった変形菌シリーズでしたが、今回の第三弾で一旦終了となります)


撮影:2010.5.12/石岡市

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2010年5月13日 (木)

森はポッキー工場

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束になったチョコレート菓子。まずはブラックビター味です。


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こちらはほんのり甘いミルクチョコレート味でしょうか。


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冗談はほどほどに。上で報告したものは変形菌の子実体です。まだ完全に出来上がる前の未熟なものです。

今月からぽつぽつと変形菌の子実体を見かけるようになりました。そろそろシーズン到来って感じでしょうか。


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こちらは上の写真を撮影してから約一週間後の姿です。すでに多数の胞子を飛ばした後のようですが、息を吹きかけるとまだ胞子をまき散らします。レースのリボンというか、ストッキングの束というか、とにかくやわらかそうな房が残っています。これはこれでじつに美しいものです。

ムラサキホコリの仲間に違いありません。たぶん、ムラサキホコリだと思います。


●ムラサキホコリ/Stemonitis fusca
ムラサキホコリ科ムラサキホコリ属

撮影:2010.5.4/石岡市、一番下は5.12/石岡市

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2010年5月12日 (水)

謎の物体の正体が判明!?

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「なんじゃ、コリャ?」

いったい何なのかわからないものの、おもしろそうな物体だったので撮っておきました。

何かの卵? きのことはちょっと違うようだし…もしかして、菌の集まり?

そ〜っと取ってみようかしら…


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「あっ、落っことしちゃった!」

薄い膜が破れて中身が出てきちゃいました。あーあ。


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中身はちょっとクリーム色がかったヨーグルト状の物質。カスタードクリームほどは固くなく、水のようにサラッとはしていません。

謎の物体だったのでお蔵入り写真になるところでしたが、たまたま変形菌図鑑を見ていて、同じような物体を目にしました。マンジュウドロホコリです。図鑑には未熟な状態の同種の写真が載っていて、それがそっくりだったのです。

ということで、一件落着。ず〜っと気になっていたのでスッキリしました。それにしても変形菌の胞子体だったとは!

マンジュウドロホコリ、へんな名前です。ドロマンジュウホコリじゃなくてよかったと思う私です。


●マンジュウドロホコリ/Enteridium lycoperdon
ドロホコリ科ドロホコリ属

撮影:2010.5.4/石岡市

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2010年5月11日 (火)

赤い血潮ほとばしる?

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その名もズバリ、チシオタケです。傷つけると赤い液を出すところから名付けられたようです。右上のきのこの折った柄の部分から赤い液が滲みだしています。傘に傷をつけても同様な液が出てくるそうです。

本来はもう少し赤味を帯びているきのこですが、時間が経っているせいでしょうか、茶色にくすんでいます。


●チシオタケ/Mycena haematopus
キシメジ科クヌギタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月10日 (月)

松も終わりだね

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ヒトクチタケの生えているアカマツです。このきのこが生えているようだとこの木は枯れているのでしょう。

ヒトクチタケが生えて枯れるのか、枯れたからヒトクチタケが生えるのか、どちらだかよくわかりませんが、図鑑には「枯れて間もないアカマツなどに発生」とあるので、枯れてから生えると思った方がいいのかも。


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ヒトクチタケは、きのこのなかではちょっと変わった姿をしている種類だと思います。表面がニスを塗ったようにてかてかと輝いているきのこです。


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成熟すると底の部分に孔が空いて胞子を放出します。

ヒトクチタケなんて名前がついていますが、食べられるきのこではありません。う〜ん、紛らわしい命名ですね〜。でも、かわいらしいきのこには違いありません。ちょっと前に流行った「10円まんじゅう」くらいの大きさでしょうか。このきのこを見ると、あのまんじゅうを思い出してしまいます。


●ヒトクチタケ/Cryptoporus volvatus
サルノコシカケ科ヒトクチタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月 7日 (金)

オシロイタケを齧って…あ、すっぱい

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球形を半分にしたようなお椀型のきのこ。しかも真っ白です。発生から時間が経っているようで、かなり乾いた状態でした。指で押してみると“ふにゅっ”とした感触でやわらかいです。


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逆さまにしてみたら細かい管孔が見えました。どうやらこちら側が裏面のようです。


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近づいて撮ってみました。細かい孔がおわかりいただけると思います。

さて、このきのこの素性ですが…オシロイタケの仲間のようです。じつは、見た目がそっくりで属が違うオオオシロイタケというきのこもあるとのこと。

オシロイタケはオシロイタケ属で褐色腐朽菌、オオオシロイタケはオオオシロイタケ属で白色腐朽菌。両者を見分けるには胞子の形を確認しなければなりません。それ以外の方法としては、味で判断する方法があるそうです。

オオオシロイタケは齧ると苦い味、オシロイタケは酸っぱい味がするそうです。実際に試してみると、なんとなく酸っぱいような気がしました。私は味音痴なのであまり感じませんでしたが、一緒にいた人たちが「なんとなく酸っぱい」「チリチリするような酸っぱさ」と言っていました。

このきのこは、先日調査に参加して見つけたもの。上に書いた特徴や見分けのポイントは、同行した専門家の方に教えていただいたものです。味見の結果からするとオシロイタケでいいような気がしましたが、それは素人に許される「な〜んちゃって判断」。専門家としては胞子の形を確認してから答を出さなければならないような雰囲気でした。ですので、暫定的にオシロイタケとしますが、間違っていても専門家の方の責任ではありません。その点、ご了承下さい。


●オシロイタケ/Oligoporus tephroleucus
サルノコシカケ科オシロイタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月 6日 (木)

黄金色のかわいい奴

倒木や切り株などに、黄金色の小さなきのこが密集していることがあります。遠くから見るとぼ〜っとオレンジ色に光っているように錯覚する不思議なきのこです。

茨城県南部でそんなきのこに出会ったら、ヒメカバイロタケの確率が高いです。図鑑の写真などには比較的大きな個体が載っていますが、下の写真のような小さなきのこをよく目にします。


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きのこが乾いてしまっていて茶色がかっていますが、瑞々しいときは黄色に近いオレンジ色でとてもきれいです。


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傘の裏は細かいひだではなく、かなり疎らです。ひだとひだの間に脈が通っているのが特徴です。


●ヒメカバイロタケ/Xeromphalina campanella
キシメジ科ヒメカバイロタケ属

撮影:2010.5.2/土浦市

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2010年5月 5日 (水)

柄の長いサルノコシカケ科

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アミスギタケは茨城県南部でよく目にするきのこです。図鑑には「広葉樹枯木上に生える」とありますが、スギの伐採木に生えているのを目にすることもあります。

アミスギタケはサルノコシカケ科のきのこ。でも、柄は長いし、傘も円形(中心が窪んだ漏斗状)なので、サルノコシカケの仲間のような気がしません。


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傘裏の管孔は大きめ。管というより網目ですね。名前の“アミ”は、この網目状の様子から名付けられたのではないでしょうか。


●アミスギタケ/Polyporus arcularius
サルノコシカケ科タマチョレイタケ属/白色腐朽菌


撮影:2010.5.2/土浦市

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