黄土色っぽいきのこ

2013年1月13日 (日)

地味な顔ぶれ、冬のきのこ

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冬はきのこの発生が少ない季節です。傘のあるきのこらしいきのこ、軟らかいきのこはほとんど見られません。


目につくのは、立ち枯れの樹木や放置された朽ち木に固着している硬いきのこばかり。そのほとんどがサルノコシカケ科やウロコタケ科、タバコウロコタケ科、ニクハリタケ科などの菌類です。


本日(1/13)見つけたのはネンドタケ。だいぶ前から発生しているものだと思います。コナラの倒木にびっしり生えています。一部分は完全に乾燥して枯れた花のようになって黒く変色しています。


このきのこは本当によく見かけます。茨城県南部の雑木林では常連中の常連と言えるかもしれません。カワラタケとならんで「どこででも見られるきのこ」かもしれません。さらに、カワラタケと同様に強力な木材腐朽菌だと思います。


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傘の表面は粗い毛が生えていてざらついた印象です。しかも硬い毛が野暮ったさを際立たせています。見かけはあまり上品なきのこではありませんね。


しか〜し、分厚い傘がなんとなく頼もしい。群生していることが多いので、力強ささえ感じます。「お〜、しっかり仕事してますなぁ」と声を掛けたくなるほどです。


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傘の裏は管孔状です。断面を見ると孔の部分が意外と長いのがわかります。これを見るといつも鯨の口を思い出してしまう私です。


さて、他に見かけたきのこも記しておきます。


カワラタケ、チャカイガラタケ、ハナビラニカワタケ、チヂレタケ、ヒメキクラゲ、クロコブタケ、アナタケ、ネンドタケモドキ、チャアナタケモドキ、ニクウスバタケ、ニセニクハリタケなど。

●ネンドタケ/Phellinus gilvus
タバコウロコタケ科キコブタケ属

(撮影:2013.01.13/土浦市)

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2010年10月 7日 (木)

尾瀬ときのこと木道と

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今年の5月末から9月末までの約4か月、計9回も尾瀬に行きました。平均すると月に2回は訪れたことになります。「尾瀬と言えば自然の宝庫」みたいなイメージがあったので、さぞかしいろいろなきのこに出逢えることだろうと内心ワクワクしていました。ところが…

5月の下旬から8月の中旬にかけては、それほど多くの種類を見ることはありませんでした。その一因として、決められた道しか通れないということがあります。道をそれて山に分け入ったりできないので、広い範囲に目が届かないのが理由です。でも、それを差し引いても種類は少なかったと思います。よっぽど茨城県南の雑木林の方がきのこの種類が多いでしょう。また、尾瀬は冬の期間が長いうえ、平地に比べると年間を通じて気温が低いということも影響しているかもしれません(でも、夏は暑かった)。

きのこ発生の重要な条件としては、土や倒木、動物の糞といった基物になるものの存在のほか、湿度、温度があげられます。尾瀬は基物の存在と湿度という条件は満たすものの、温度がきのこ好みになっていないのかもしれません。


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話がそれますが、尾瀬を訪れた最初の頃にとても不思議だと思ったことがあります。それは木道にほとんどきのこが生えていないこと。きのこにとって最高の住処である木材(湿気も十分)が大量にあるのに、たま〜にサルノコシカケ科の小型のきのこを見るだけでした。これについては、材がカラマツであることが影響しているかもしれません。

カラマツはたいそう丈夫な木だそうで、あまり腐朽しないというか腐るスピードがとても遅い材だそうです。昔は線路の枕木に使われていたそうですから…その丈夫な材にコールタールをしみ込ませるのだから耐久性も抜群だったことでしょう。聞いた話によると、カラマツ林にはほかの樹木が進入しにくいそうです。カラマツは針葉樹のなかでは珍しい「落葉する針葉樹」です。針のような細かい葉を敷き詰めることで他の樹木の進入を阻んでいるのかもしれません。カラマツの葉は分解されにくいそうですから、土壌も特殊な状況になるようです。

ひょっとすると、カラマツは菌類を寄せ付けない天性の素質があるのかもしれません。化学的な分析をすれば、想像もしなかった抗菌物質が見つかるかもしれない…と密かに思っています。さらにカラマツ独自の不思議な菌類防御システム(あるいは特殊成分)が見つかるかも。

さ、くだらない妄想はこれくらいにしておいて、写真のきのこの話でもしましょう。なんと言うきのこなのかはわかりませんが、ヌメリスギタケモドキのように見えます。生えているのは生きたヤナギの木です。今まではコナラやクヌギの木に生えているものしか見たことがなかったので、ヤナギから発生していたのでちょっと驚きでした。

尾瀬(鳩待峠から尾瀬ケ原)も秋を迎えて、ようやくいろいろなきのこが顔を出し始めました。とくに目についたのは腹菌類のホコリタケの仲間です。茨城で見るものより色白だったのが気になりました。


(2010.9.29/群馬県片品村)

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2010年7月 7日 (水)

やっぱりきのこは不思議だらけ

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梅雨時になると、突如としてこんなものが出現するわけです。よく考えてみればとてもおかしなことです。

きのこは梅雨時に出ると聞かされているので、「ああ、やっぱり出ているね」なんて口にしますけど、何の前情報もなかったら不思議で不思議で仕方がないことでしょう。


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菌類レベルのスケール観で雑木林を見たら、きっと宇宙ぐらいの広大さになるのではないでしょうか。土壌と言う名の宇宙。そこに生まれては消え、消えては生まれるきのこたち。土のなかも宇宙と同様にロマンに満ちているような気がします。

さて、先日のことです。筑波実験植物園(今はつくば植物園?)で「菌懇会」という団体がきのこ観察会を開催しました。そこにお邪魔させていただき、みなさんの後をついて園内を回りました。そのとき見つけたのが写真のきのこです。


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イグチ科のきのこであることは見ればわかるのですが、さすがに名前まではわかりません。

会員の方達に名前を尋ねると、すぐに答がかえってきます。名前はアメリカウラベニイロガワリと言うそうです。


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指でさわったところが、みるみる黒く変色していきます。傘の裏は名前通り紅色です。いや〜、専門家の人たちの話を聞くといろいろ勉強になります。でも、すぐ忘れてしまうというのがいけません。メモをとらなくちゃ、メモを。

図鑑を見てみたら食べられるきのこのようです。味の評価もいいようです。めちゃくちゃいっぱいあったので、持ち帰って食べればよかったかなぁ…なんて考えましたが、植物園内は採集禁止、持ち帰り厳禁でした。残念。


●アメリカウラベニイロガワリ/Boletus subvelutipes
イグチ科イグチ属

(2010.6.27/つくば市)

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2009年10月12日 (月)

わかりません。ギブアップです

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サルノコシカケ科(タコウキン科)のきのこだろうと予想しましたが、図鑑で名前を見つけられませんでした。


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あまりにも暗かったのでストロボ撮影しました。傘の裏は焦げ茶色に見え、幾層かの色の層が確認できます。これだけ特徴があるのに名前を見つけられなかったのはちょっと悔しいです。


参考文献:山と渓谷社『フィールドブックス きのこ』『カラー名鑑 日本のきのこ』
(撮影:2009.9.11/石岡市)

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