環紋のあるきのこ

2012年12月29日 (土)

期待に応える冬のきのこ

茨城県南部でも今年の12月はかなり寒いです。そんな寒い時季にきのこがバンバン生えているわけもなく、ひっそりとした雑木林をただ黙々と歩く羽目になることはわかっていたのですが…


どうにも出かけたくなってしまい、きのこ観察フィールドにしている雑木林に出かけました。


車を降りて歩き始めると、あまりの寒さに後悔しきり。「あ〜、来なけりゃよかった」なんて呟きながら先を進むと、きのこらしきものを発見!


「わぁ〜い、きのこだ!」


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伐採され、打捨てられた木にびっしりと並んでいらっしゃいます。


いつぞやお会いしたことがございますなぁ。な〜んて軽く挨拶を交わしながら撮影してみました。雨の後なので、湿っていて本来の色がわかりません。

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傘の裏をのぞき見てみると、のっぺりとした印象。


こりゃあチャウロコタケのような気がします。


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このきのこ、寒さに負けず発生するきのこのようです。さすがに乾燥した真冬はどうかわかりませんが、かなり寒さには強そうです。


●チャウロコタケ/Stereum ostrea
ウロコタケ科キウロコタケ属

(撮影:2012.12.13/石岡市)

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2012年12月18日 (火)

ニッキ臭のするきのこ

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ニッキの匂いというと古いでしょうか? シナモン臭のするきのこです。


そう言われても写真だけじゃ信じられないですよね。でも、確かにシナモンの香りがします。


この匂いは好き嫌いがあるので、いい匂いとは断言できませんが私は好きです。きのこからシナモンの匂いというのは意外性があっておもしろいと思います。


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半背着性のきのこですが、裏はどうなっているのかというと、細かい突起が並んでざらざらとした感触があります。


さて、このきのこはなぜシナモンの香りがするのでしょう。虫をおびき寄せる手段のひとつなのでしょうか。う〜ん、不思議です。


●ニセニクハリタケ/Steccherinum murashkinskyi
ニクハリタケ科ニクハリタケ属


(撮影:2012.11.4/土浦市)

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2012年12月17日 (月)

確かに、団扇に見えます

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パタパタと扇いだらいい風が来そうな感じがします。団扇に似ていて、てかてかと艶を帯びているような見映えなのでツヤウチワタケ。なるほど覚えやすいネーミングです。


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サルノコシカケ科(タコウキン科)の仲間なので、傘の裏は孔が目立つはず。ちょっと裏返してみると…すっごく細かい孔がびっしり。


生えているのは桜の枝のような感じです。材との接合部分にも注目です。まるで接着剤でビタッとくっつけたような印象。かなりしっかりと接合していて、ちょっとやそっとでは剥がれそうもありません。

●ツヤウチワタケ/Microporus vernicipes
サルノコシカケ科ツヤウチワタケ属

(撮影:2012.11.4/土浦市)

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2012年7月 3日 (火)

ニッケイタケ似のサルノコシカケ?

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環紋があって、表面に毛が生えているような質感、これってニッケイタケ?


と思いましたが、柄の付き方が違います。


どうやらヒメオツネンタケらしいです。


傘の裏は管孔状です。


サルノコシカケ科だと思ったら、タバコウロコタケ科でした。

●ヒメオツネンタケ/Coltriciella pusilla
タバコウロコタケ科


(撮影:2012.7.1/土浦市)

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2012年2月27日 (月)

カワラタケ誕生

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山歩きをしていて、カワラタケほどよく見るキノコはないでしょう。コイツときたら、広葉樹だろうが針葉樹だろうがおかまいなしに生えまくります(どちらかというと広葉樹の方が好きなようです)。


とにかく手当り次第に木材の分解に取りかかるという精力的なキノコ。木材腐朽菌としてはナンバーワンかもしれない…と思えるほどです。


そんなパワフルきのこが発生する過程を目にしました。


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このきのこはタコウキン科に分類されているので、傘の裏に管孔がたくさんあります。管孔(管状の穴)が多数あるということでタコウキン(多孔菌)と言われているのだと思います。


またサルノコシカケの仲間でもあります。サルノコシカケは、背着性と言って、一部が木材などに密着して半円状や団扇状の傘を形成しているものが多いです。


すでに半円状になっているものは明らかにキノコだと認識できます。


ところが、黒い樹皮の上に斑点のように白くなっている物体があります。これが、カワラタケの幼菌というか発生したてのものらしいです。


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毛のなかから何やらくちばしのようなものが伸びてきてカワラタケになるようです。まるでヒヨコとかアヒルの赤ちゃんのようです。


カワラタケの違った一面を垣間見て、なんだかちょっと得した気分になれました。

(撮影:2012.2.26/土浦市・旧新治村)

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2010年6月11日 (金)

二階建てきのこ

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きのこの上に生えるきのこにヤグラタケがあります。でも、このきのこは違います。


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何だろうなぁ〜と悩みました。専門の方に相談したら、チャカイガラタケかコゲイロカイガラタケではないかというヒントをいただきました。

チャカイガラタケは数えきれないほど見ています。でもね〜、亀の甲羅干しではありませんが、親きのこの上に子きのこが生えているのは初めてです。


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ひだはギザギザの鋸歯状です。確かに、このひだはチャカイガラタケによく似ています。

(上の三点は5月に撮ったものです)


専門家の方が「傘の断面を見て、肉の部分が薄い茶色だったらチャカイガラタケ。濃い茶色だったらコゲイロカイガラタケ」と教えてくれました。


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今月再び傘を割りに出かけてみると…

この色から察するとチャカイガラタケのような気がします。

広葉樹に生えていたらチャカイガラタケ、針葉樹だったらコゲイロカイガラタケとも教えていただいたのですけど、そのことをすっかり忘れてしまい樹種を確認してきませんでした。

でも、チャカイガラタケのような気がします。次に行ったときには樹種を確認してきます。


撮影:上3枚2010.5.13、一番下6.9/石岡市

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2010年4月 6日 (火)

茨城にはきのこ同好会がない?

以前からきのこのことをもっと詳しく知りたいと思っていました。それにはきのこ同好会や愛好会に参加するのが一番の近道。しかし、ネットで検索してもそれらしい集まりはありません。茨城ってきのこに興味のある人が少ないのでしょうか? 茨城にはきのこやコケ、粘菌の写真で有名な伊沢正名さんという方がいらっしゃるのに…。きのこの図鑑(コケや粘菌も)と言えばほとんど伊沢さんの写真が使われています。そんなきのこ写真の大家がいらっしゃるにもかかわらず、きのこ熱は茨城県民の間に伝播していないようです。

余談ですが…
そもそも茨城県人はものすご〜く“宣伝”が下手です。観光資源や自慢できる郷土文化、人物が存在してもなかなかメジャーにすることができません。唯一知られているのが水戸のご老公様くらいではないでしょうか。最近は筑波山や袋田の滝、偕楽園も知られてきていますが、まだまだメジャー級とは言えないでしょう(偕楽園は日本三名園の一つなのでそれなりに知られているかも)。

なんとかなりませんかね、茨城県。有名になることがすべて善とは言いません。でも、誇りを持って「茨城はいいぞ! すごいぞ!」と言える県にしたいものです。

ものすごい脱線をしました。もとのきのこ同好会の話に戻します。

先日、知り合いから「土浦できのこの調査みたいなものを毎月やっているよ」という話を聞きました。さっそく連絡を取り、会の活動に参加させてもらうことにしました。その調査が4日の日曜にありましたので、そのとき見つけたきのこを次回から報告したいと思います。
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この調査にはサルノコシカケ科を研究されている著名な博士が関わっています(残念ながら学会の集まりで当日はお見えになりませんでした)。

そんなこともあり、3月12日の記事で報告した不明のきのこ(記事はこちら)の名前を関係者経由でお尋ねしてみました。すると、すぐさまメールで回答がありミイロアミタケであることが判明。研究者の方はとても忙しいので、回答は数週間後だと思っていたのに即座の返信。恐縮するやら驚くやら…この場を借りてお礼を申し上げます。


●ミイロアミタケ/Daedaleopsis purpurea
サルノコシカケ科チャミダレアミタケ属

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